やるときゃやります!

日々のくだらん出来事から、社会保険労務士業に関することをぼちぼち書いてます。

社会保険労務士って何ぞや?(前編)

 

突然ですが”社会保険労務士”ってお聞きになったことがありますか?

最近では『ダンダリン』と言うドラマ(見てないので知らんけど!)で登場してたようですが、大半の方は始めて聞く方が多いのではないでしょうか。

 

前回のブログで目的を書きましたが、ご覧頂く方に予備知識としてまずは”社会保険労務士って何ぞや?”ってところを今回は書いてみます。

資格要件や職責、取り扱う業務や独占業務の範囲などは社会保険労務士法にて定められていますが、一般の方がご覧になっても恐らく混乱すると思います。

そこで、全国社会保険労務士会連合会のホームページに定義がありましたので引用すると、

 

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と書かれています。

どうでしょう?少しはご理解いただけましたでしょうか?!

まぁ、これでもピンとこない方が多いと思います。

そりゃ~そうです!労働保険と社会保険の違いを明確に理解している方は少ないでしょうし、”ヒトに関するエキスパートです。”なんて言われても、はぁ?と思われたのではないでしょうか。

 

では、文中の下記に注目して、獅子丸なりにザックリと解釈を付け加えて行きたいと思います。

①労働・社会保険に関する法律

②人事・労務管理の専門家

③ヒトの採用から退職までの労働・社会保険に関する諸問題

④年金の相談

 

順番に見ていくことにしますが、①~③は前提として社員10人以上の企業に勤める会社員の方を想定した説明とします。

上記の前提がないとちょっと詳しい方なら、おいっ!そこはちゃうやろ!!とツッコミをくらうことになりますので(笑)

 

①労働・社会保険に関する法律

 

上述しましたが労働保険と社会保険と聞いて、その違いが明確に分かる方は少ないと思います。まず、これらが示す法律の範囲が分かれば、自分の周りの何を対象としているかが少し分かると思います!その範囲は下記の通りです。

 労働保険・・・労働者災害補償保険法雇用保険法

 社会保険・・・健康保険法、厚生年金保険法

どうでしょうか?会社勤めの方であれば何れも聞いたことあるのではないでしょうか。もしくは、ご自分の給与明細をご覧になれば、上記の4つのうち3つは記載されているはずです!何故なら、毎月の給与から保険料を控除されているからです。

狭義の意味では上記の分類が正解ですが、広義の意味では雇用保険法社会保険に含まれることがあります。

それが何故なのか?と言う事や、各法律の詳細、保険料が控除されない1つは何か?は今後のブログに譲りますが、ひじょ~~~に簡単に一部分を説明すると下記となります。

 労働者災害補償保険法・・・業務上の負傷・疾病・障害・死亡に対して、

              保険給付が行われる。

              一般的には労災保険と聞く方が馴染み深いかも!

 雇用保険法     ・・・会社を退職して次に就職するまでの間、基本

              手当など保険給付が行われる。

              基本手当は昔の言葉で言う失業保険のことです!

 健康保険法     ・・・業務外の疾病・負傷・出産・死亡に対して、

              保険給付が行われる。

              医療費の自己負担が3割なのは、この保険の

              お陰です!

 厚生年金保険法   ・・・老齢・障害・死亡に対して保険給付が行われる。

              年金は老後になってからもらうもの!と考え、

              保険料を未払い・滞納していると、痛い目に

              あう可能性大!

 

総括すると、何れも社会保障に関することであり、自分自身に起こりうる大小さまざまなトラブルに対してのセーフティネットを定めていると言うことです。

その社会保障制度を維持・運営していくために、皆さんは給与から保険料を納めているわけです。

 

②人事・労務管理の専門家

 

皆さんの会社に人事部や総務部などがあれば、その部門に属する方々の事だと思えば少し身近になるのではないでしょうか!

よって、人事部・総務部などの非生産部門の方は、社会保険労務士と言う存在をご存知の方も多いと思います。

 

さて、人事・労務管理と言うことですが、どのようなことをされていると思いますか?幾つかあげるとすれば、入社・退職の手続き、派遣労働者の手続き、給与計算、労働時間管理、有給残日数の管理、人事考課制度の構築などがあります。

会社ごとにこれらの管理方法・制度は異なると思いますが、会社が好き勝手に決めてイイ!と言うものでもありません。法律要件のもとに一定の最低基準は守らなければなりません。

そこで必要となってくる法律知識が、多くの方がご存じの労働基準法労働安全衛生法になります。他にも、労働契約法・労働者派遣法労働組合法・最低賃金法・賃金支払い確保法・高年齢者雇用安定法・障害者雇用促進法男女雇用機会均等法・パートタイム労働法などなど、数えるとキリがないくらいに広範な労働に関する法律と内容を理解しておかなければなりません。

 

人事部・総務部などでお勤めであれば、上記についてある程度の知識は身につくと思います。ただし、上記したごく一部の法律でさえ、全てに精通している人事部・総務部のご担当者様はまず居ないのではないでしょうか。日常業務でそこまで幅広く経験されることはないと思われるためです。

社会保険労務士が人事・労務管理専門家と言われる所以は、難解な試験に合格するために、これら広範囲な法律と実務に精通しているためです。

 

さて、だいぶん長くなってきましたので、今回はここでおしまいです!

次回は残り二つについて説明し、最後に”社会保険労務士って何ぞや?”と言うタイトルの統括を行います。

 

それにしても文章を書くって大変だな・・・。

まぁ、自分でやる!と始めたことなんで、ぼちぼちやっていきますかね!